mlo-net との連動動作方法

このドキュメントでは、mlo-netと連係動作させる場合の、OPT-Transport Apps of O3 Orchestrator & Controller suiteの設定方法と確認方法を説明します。

前提条件

OPT-Transport Apps of O3 Orchestrator & Controller suite(ocnrm, pseudoMF, RYU-OE, dummyOptNode with OpenflowJ-OTN)のセットアップが完了している必要があります。セットアップに関してはStarting guideをご覧ください。

ソースコード:Github
Starting guide:O3 Project web page

連携概要

OPT-Transport Apps of O3 Orchestrator & Controller suiteはocnrm(Optical Core Network Resource Manager)がODENOSを用いて光コアネットワークの仮想リソースを登録し、光パスを上位レイヤのリンクリソースとして提供する抽象化も実施します。
mlo-netとはODENOSを介して連携し、リンクリソースを提供することができます。具体的には、以下のようなに動作します。

1. 光コアネットワークへのリンクをODENOSを用いて要求
1-1. mlo-netが、新たに必要とするリンクをODENOSのネットワークコンポーネントに”ステータス=Establishing”として書き込む
2. オンデマンド光コアリソース生成:ODENOSを経由して要求を満たすリソース生成が実行される
2-1. ocnrmが、ODENOSから1-1の書き込みに関するイベントを受け、要求に対応する光パスを生成する(OpenFlowによる設定)

2-2. ocnrmが、生成した光パス情報をODENOSに書き込む。その際、光パスに対応するリンクのステータス変更を実施する(Establishingから、Establishedに変更)
3. 提供されたリンクを利用
3-1. mlo-netは、ODENOSから2-2で行われたステータス変更に関するイベントを受けることで書き込んだリンクが実際にできたことを確認でき、利用可能となる

連携時の注意事項

以下の設定がmlo-netと矛盾しないよう注意します。

dummyOptNodeで読み込むdataフォルダ内のファイル “ll2.txt”
-  mlo-netが制御するネットワークノードと光コアノードとのバウンダリ情報(パケットトランスポートノードと光コアノードのポート接続情報)
-  ODENOSでのネットワークコンポーネント名
pseudoMFで読み込むdataフォルダ内のファイル “route.txt”
-  指定区間での双方向のリソース情報が記載されていること
-  QoS情報(帯域、遅延)※帯域は10000、遅延は1または10
ocnrmの設定ファイル ”OCNRM.properties”
-  ODENOSのredis-serverが動作するIPアドレス、ポート番号

なお、本連携ではパケットトランスポートノードが3台(mloの連携説明書に記載のS3,S4,S5)あり、それぞれ2ポートずつ光コアネットワークノードと接続していることを前提としています。S5は中継ノードです。

設定方法

この節では、mlo-net と連携する際に変更すべき設定について具体的に示します。mlo-netでは実際にエミュレータで指定の遅延時間を模擬するため、遅延時間を適切に設定する必要があります。また、指定区間に対して双方向の要求に対応するリソース提供が必要なため、双方向のルート情報が必要となります。またMLOと連携するためのコンポーネントを生成する必要があります。その他の設定については、Githubに登録されたサンプルファイルを用いれば問題ありません。

pseudoMF の設定ファイル

dummyOptNode の設定ファイル

OCNRMでの初期設定シェルスクリプト

連携用シェルスクリプトでは、MLOと連携するためのコンポーネントを生成したり、MLOがつくるリソースを生成しないように変更されています。